はぐれDJ道

2019年06月05日

第38回「FQTQ インタビュー 2」

イッツ・パーティ・タイム。DJイオだ。
もう 16年来の付き合いになる FQTQ(フクタク)氏の 6年ぶりのニューアルバム「FUTURE FUNKY VIBES」が 2019年6月5日にリリースされた。
6年間の間も彼はコンスタントに作品を発表し、オリジナリティを高め成長している。
活動初期の思い出などは前回のインタビューを参照してもらうとして、今回のアルバムに焦点を当ててインタビューを行った。









6年の間

DJ イオ(以下、イオ) : では早速、6年ぶりの流通作品、「FUTURE FUNKY VIBES」発売おめでとうございます。

FQTQ : ありがとうございます!

イオ : 流通が 6年ぶりってだけで、これまでにもコンスタントに作品は発表されてきましたよね。例えば 2018年には 「GOODBYE COMPUTER」等・・・。

FQTQ : そうですね、流通しない 4〜5曲入りの EP 盤的なのを出したりしてました。「TEBR」とか他レーベルからも出してたりしましたね。

イオ : 「Tokyo Electro Beat Recordings」(以下、TEBR)から出してたりしたのは、FQTQ さん的に大きくテーマが変わったりしましたか?

FQTQ : しばらくボコーダーを使ってなかったので、やっぱボコーダー使った曲があると面白いのかなと思いました。あと、ジャケットの絵(ロボットの絵)を自分で描いたら思いのほか曲とあってる!みたいに反応が良かったので、なるべく自分の絵も出していこうと思いました。

イオ : なるほど。6年前のインタビューを読み返しても、それまで漫画家さんのジャケットだったのがもうしばらくはいいかな・・・。って答えてましたね。今回の作品を聞いてもボコーダー率減ったなって少し思いました。

FQTQ : 前作のアルバム「HYPERACTIVE」では全く使ってなかったんですよ。そんで「TEBR」からのリリースでは使おうかなと。

イオ : 久しぶりに使おうかなってなったのは、何か思う所あった感じですか?

FQTQ : 今回のリリースで使ったきっかけはビッグサイトで行われた「2018楽器フェア」に、「Hookup, Inc.」のブースで「FL Studio」のデモンストレーションで出ることになって。

イオ : すごい。

FQTQ : 楽器を弾くのもそんなに得意じゃないし何しようかなって考えたら、「FL Studio」の最初っから入ってるボコーダーのソフト(Vocodex)使ってなんかやろう!ってことでボコーダーを使う曲を作りました。(8曲目「Future Electric」)

イオ : ドクター赤松さんが歌詞で参加している曲ですね。

FQTQ : そうです。ボコーダーは英語で歌ったほうがカッコいいので英語の作詞が得意な人にやってもらいました。楽器フェアではロボ声と生声と切り替えて説明してしゃべると受けが良かったです。

イオ : 生演奏でボコーダー切り替えると、知らない人にはこうやって作るんだ!ってわかりやすそうですね。

FQTQ : そうそう、ボコーダーはエフェクターって感じじゃないんですよ、こんなシンセ音と合成して〜みたいな。

イオ : 「FLstudio」はボコーダーがかなり使いやすかった記憶があります・・・。
     今回 FQTQ さんから作品のインフォをもらって結構驚いたのが、ピコピコって文字が無くなってる事でした。


FQTQ : 特に意識してなかったんですが、ピコピコしてるって今珍しくも何ともないですよね・・・。それより「FUTURE FUNKY VIBES」って言葉が気に入りすぎたのかもしれません。

イオ : パッとひらめいた感じですか?タイトルは。

FQTQ : いや、知らない外人が「SoundCloud」でくれたコメント「Very good future funky vibes!」が気に入りすぎて、そこからとりました。これだ!みたいな。

イオ : なるほど!これ気に入ったからちょっと使わせてもらおう!みたいな感じですね。今回タイトルに「FUTURE」って文字が入ってるのが多いのも、そこから来てる感じですか?

FQTQ : そうです!自分の音楽を言葉で説明するのってなかなか難しいんですが、しっくりくるのがやっと見つかったというかんじ。タイトルの「FUTURE FUNKY VIBES」は 1年前から決まってて、そこからイメージを広げました。

イオ : 全体的なテーマも「FUTURE」って感じなんでしょうか、やはり。

FQTQ : そうですね。「FUTURE」と「FUNKY」。

イオ : 表題の通りですね。

FQTQ : まさに!

イオ : CD で流通作品って結構減ってる気がするんですが、あえて CD にこだわった理由も何かあるのでしょうか。

FQTQ : CD というメディアが減っていく中で、自分で全部デザインしたのを流通で出したことがなかったというのが心残りで、出せるときに出しておきたかったという感じです。デジパックも作ったこと無かったのでやってみたかったんです。

イオ : なにげにデジパックも初めてなんですね。手に取れるメディアという意味で CD ももう貴重なものになってしまいました。

FQTQ : そうそう、貴重になってきたのでデザイナーとしてもやりたかったんです。

イオ : ミラーボールやシンセ、ロボットなど FQTQ さんを象徴するアイテムがジャケットを飾ってますね。

FQTQ : 音のイメージはこうだ!っていうアイコンみたいな。

イオ : 一発である程度わかる感じですね。




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「サブカル」について

イオ : あと、今回作品のフライヤーを頂いて、今までなかった「サブカル」って文字があったのにも驚きました。

FQTQ : 長年音楽やってて気づいたんですが、自分の音楽を聴く層ってクラブミュージック好きとかじゃなくて「サブカル」って感じの人ばっかなんですよ。

イオ : 実はそっちの層に需要があった!みたいな。

FQTQ : そうそう、クラブでわ〜っと盛り上がる、いわゆるパリピとかじゃないんですよね。ターゲットが。よなよなインターネットしたりマンガ読んだりしてる人がターゲットです。

イオ : 確かに、FQTQ さんのやってる「CRAZY POPS」でもパリピって感じの客層ではないですよね。

FQTQ : そうなんですよ。イベントもちょっと変わったものが好きな人が集まる感じ。

イオ : ジャケにこっそり「Thanks to インターネットのみんな」って書いてありますね。

FQTQ : よくツイッターで「インターネットのみんな〜」って言ってたら、だんだん定着してきました(自分の中で)。

イオ : いい響きだと思います、インターネットのみんな。

FQTQ : まえに HONDALADYマルさんが、ライブの MC で「フクタクのモノマネやります!インターネットのみんな〜!」っていったら誰もわかんなくてダダ滑りしてた。

イオ : わー!モノマネ!マルさんよく見てるなぁ。

FQTQ : メガネ直すしぐさとかしながら。あとで滑ったけどどうしてくれるんだ!って怒られました。

イオ : メガネも FQTQ さんの大事なアイテムですしね 逆ギレ!

FQTQ : インターネットのみんなにはサンクスですよ。ほんと。

イオ : 実際に会う時以外はインターネットのみんなですもんね。

FQTQ : 誰が見てるかわかんないところに向かって発信してますからね。




アイドルとのコラボ

イオ : フライヤーにもある通り、結構アイドル系の方とコラボしてますね。イヴにゃんローラーコースターさん、深月ももえさん、それと「ジャミーメロー」の MEMIcream さん、それぞれの方と知り合ったというか、コラボになったきっかけも知りたいです!

FQTQ : イヴにゃんは「Kit Cat」やってたときイベントで共演したのがきっかけで、MEMIcreamさんは「spoon+」つながりとかで知り合ったんだっけ、クリエイター繋がり。深月ももえさんは「M3」でなんか名刺交換とかして。

イオ : 深月さんは前作でもコラボしてましたよね。

FQTQ : そうそう、僕がボーカル探してる時に、曲作る人捜してるんですがって話もらってコラボしました。

イオ : 丁度お互いタイミングが良かったんですね。

FQTQ : そうですね。他の 2人も、ちょうど奇跡的にタイミングが良かったんですよね。ソロ活動するのに曲作る人捜してる・・・。みたいな。イブにゃんは「Kit Cat」が活動終了してソロになったけど曲がない(でも出演オファーいっぱい)みたいな状況で奇跡的に同じイベントで会って話がトントン拍子に決まりました。

イオ : じゃあトラック作りますよ・・・。的な。作り方はやはり、FQTQ さんがトラックを作ってそこに歌詞書いてもらって歌を乗せる的な感じですか?

FQTQ : そうです、トラックに人の声っぽいシンセでメロディ入れて「これに歌詞入れてください」って渡す方式です。

イオ : 「Monster Monster」ではピアノが入ってて、FQTQ さんの音作り的にピアノってあまり聴いた事なかったので珍しい感じがしました。

FQTQ : 珍しく M1 ピアノ使ってみました。コード進行とかもいままでやらなかったスケールから外れる不安になるメロディとか使って、ちょっと今までと違う感出してみました。(※M1 ピアノ=KORG M1 のピアノプリセット「Piano 16’」)

イオ : 確かに、雰囲気が少し違いますよね。

FQTQ : 深月ももえさんにどんな音楽が好きかきいたら、そういう不協和音な不気味系の音楽ばっかり教えてもらって、こういうの全然作ったことないな、ちょっとだけそれっぽい要素入れて試してみようかな・・・。と思って作りました。

イオ : 深月さんの好みもちょっと入ってるんですね。イヴにゃんさんや MEMIcream さんではそういう事ありました?

FQTQ : イヴにゃんは「KOTOちゃんみたいな曲作ってください!」っていうオーダーがあったんですがわりと無視しちゃいました。(※KOTOちゃん=レコライド佐々木喫茶プロデュースの人気アイドル)

イオ : 無視!

FQTQ : 多分僕が得意な形に持っていったほうがイヴにゃんのキャラにハマるという自信があったので。

イオ : なるほど・・・。

FQTQ : MEMIcream さんは「ジャミーメロー」ってバンドの人ですが、めっちゃおしゃれな打ち込みギターポップみたいなバンドなので、一緒にやるならこういうフューチャーポップなのがいいかなと思って。

イオ : 曲作り的にもポップな感じですよね。

FQTQ : ちょっと文学系というか哲学系?の歌詞も上手くハマりましたね。(自画自賛)

イオ : 声質もうまくハマってる気がします。

FQTQ : ありがとうございます!

イオ : 個人的に DJ で一番使いたいのが「Funky Groove Shit 2」で、これは LBT に提供してもらった肥やしコンピに入ってる曲の「2」ですね。

FQTQ : そうです。肥やしコンピに入ってるやつのバージョンアップ版みたいな感じですね。ライブでよくやるので流通盤にも入れようと思いました。

イオ : 2014年のコンピですごいいい曲を提供してもらったなって思ってました。




前作から変わった部分

イオ : 前作流通盤、「HYPERACTIVE」から 6年経って、自分でここは変わったなって部分はありますか?テクニカルな面でも心境的な部分でも。

FQTQ : 全体的に音は劇的によくなりましたね。使ってるプラグインだいぶ変わりました。

イオ : もし差し支えなかったら教えて欲しいです!

FQTQ : 6年間っていうと、いろいろ変わってますね。ソフトシンセは「Spire」と「REFX Nexus」が多くなりました。キックは全部「Sonic Academy」の「Kick2」。

イオ : キック専用のプラグインですね。使った事ない・・・。マスタリング方面でも変わりました?

FQTQ : 何といっても「iZotope」製品使いまくってるのが効いてますね。スネアやハットのイコライジングも「Neutron2」でコツをつかんだ感じです。AI がやってくれるというより、お手本になるという感じ。

イオ : 説明でも「個人的なライブラリからお手本としたい曲をカスタムターゲットとして読み込ませ、バランスの参考とすることも可能です。」って書いてありますね。

FQTQ : そうそう、ミックスの教則本読んだり調べたりするより全然早いです。

イオ : すごい使ってみたくなりました。

イオ : 心境的には 6年間で変わった部分はありました?例えば誰かに影響を受けたり、聴く音楽が変わったり・・・。

FQTQ : 聴く音楽はそこまで変わってないかな?6年間で歳取って心に余裕ができたのか、より楽しくやってる感はありますね。

イオ : より楽しくなった!

FQTQ : 若い時って結構思い悩んだりしながら作るようなところもあった気がするんですが、最近はそういうの全くないですね。

イオ : 迷いが減って来たんですね・・・。確かに若い時は自分のスタイルだったりなんやかや悩みますよね。

FQTQ : どうやったらみんな聴いてくれるんだろう、興味持ってくれるんだろう・・・。みたいなことを考えすぎてた気がしますね。

イオ : 確かに若い時は考えてた気がします・・・。

FQTQ : ある意味開き直ったというか、気楽に楽しくやりましょう!みたいになっていきました。

イオ : 今度のリリースパーティでも、「FQTQ ”FUTURE FUNKY VIBES” リリース報告会"」と大分ラフになってる気がします。

FQTQ : 気合い入れてリリースパーティってやりたくないな、めんどくさいな・・・。というのがあって。

イオ : すごく珍しい事に FQTQ さんのライブは無いんですね。

FQTQ : そうです。ライブってめんどくさいじゃないですか。シンセ持って行ったり。

イオ : リハだったり大変ですよね。

FQTQ : そうそう、ライブとオーガナイザーと、あまり大変だとライブをやる目的がわかんなくなるんですよね。ライブは余裕をもってほどほどにしていきたいと思いました。

イオ : なるほど。だからこの日は DJ なんですね。あまり肩肘入れずにやりたいと。

FQTQ : そうです。ライブの予定はほかにいっぱいあるので、この日はわいわいお気楽モードです。

イオ : 最後に FQTQ さんが伝えたい事や最近はまってるマイブーム等ありますか?

FQTQ : 最近、デザインしたモチーフをちょっとアニメーションさせる程度の動画作品を作りたいと思って、「Adobe After Effects」をいじり始めました。かわいいミュージックビデオとか作れるようになりたいです。

イオ : 動画は時間かかって大変ですよね。FQTQ さん自作のミュージックビデオ、是非見てみたいです!

FQTQ : ちょっとしたアニメーションつくれると趣味の幅が広がって面白いなと思ってます。

イオ : 前少しだけ触った事ありますが、気が遠くなるような作業でした。でも自分で思うように作れると凄く幅が広がりますよね。

FQTQ : いざとなったら「ポータサウンズ」に聞いたりして頑張ってみます。

イオ : 是非!楽しみにしています!ポータ直伝のミュージックビデオで狂ったようなやつが見てみたいです。

FQTQ : 見た人が次々と発狂する映像を。

イオ : マッドな奴をぜひ。いつものピコカルのインタビューだと最後に好きなジブリ作品を聞いて終わるんですが、2回目って初めてなので締めはどうしよう・・・。

FQTQ : 前になんて答えたっけな・・・。?・・・。じゃあカリオストロってことで!

イオ : わかりました。ありがとうございます!









FQTQ 今後の予定
2019年6月_5日 【DJ】Lounge DJ(新宿 8bit cafe
2019年6月_9日 【LIVE】mukur-O-matik渋谷 Dimension
2019年6月16日 【DJ】FQTQ “FUTURE FUNKY VIBES” リリース報告会渋谷 喫茶 SMiLE
2019年6月22日 【LIVE】ジューサンテンゴ!(新宿 8bit cafe
2019年7月_3日 【DJ】Lounge DJ(新宿 8bit cafe
2019年7月15日 【LIVE】未定
2019年7月21日 【LIVE】未定
2019年7月27日 【DJ】ぱんだここあ?vol.7〜NEXT GENERATION〜恵比寿 BATICA




FQTQ “FUTURE FUNKY VIBES” リリース報告会




本文中でも触れているようにリリース報告会では FQTQ 氏のライブは無い。しかしその分ファンはたくさん FQTQ 氏と触れ合えるチャンスでもある。
是非ここぞとばかり遊びに行って欲しい。また、上記のようにライブを観たい方はスケジュールがたくさんあるのでそちらの方に遊びに行って欲しい。
運が良ければ進化した FQTQ 氏からオリジナルデザインのメガネ拭きがもらえるかもしれない。ビート・ゴーズ・オン。



posted by DJイオ at 12:00| Comment(0) | 第26回〜第50回
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