はぐれDJ道

2012年09月23日

第23回「NoDiscoRecords インタビュー」

イッツ・パーティ・タイム。DJイオだ。
ご存知の方もいるかと思うが、私は現在茨城県の日立市という所に住んでいる。
元々は炭鉱で栄えた街だったが、現在はその名残は駅前のタービンぐらいしかなく、少しずつ人口も減少し・・・。と日立市の説明はいいのだが、北関東で一番大きい動物園と海がある平和な街だ。

ある日ネットを徘徊していると、茨城県の県庁所在地、水戸にネットレーベルが存在するという情報を嗅ぎつけた。というかサイトを発見した。
その名も「NoDiscoRecords」。

2012年9月現在で27枚のネットリリースに加え、複数人による連作漫画「私をディスコにつれてって」も掲載している。

また今月末、9月29日(土)にはレーベル初のパーティ「イッキ」も水戸の月虹舎にて開催される予定。









一体どんな人達が行っているのか。
今回、レーベルを運営しているyambabom(ヤンバボム)、DODONPA(ドドンパ)両氏にインタビューを行った。











レーベルが出来たきっかけ

イオ:
 今日はよろしくお願いします。では最初に、「NoDiscoRecords」ができたきっかけをお聞きしたいんですが。


yambabom:
 よろしくお願いします。茨城に、水戸芸術館ってあるじゃないですか。あそこに2010年に大友良英さんがいらっしゃった時に、僕がボランティアスタッフで入ってたんですよ。で(DODONPA君が)同じスタッフで入ってたんですけど、ちょっと前からネットレーベルをやりたかったんですけど、誰か仲間が見つかるかなって思って言ったら、やりたいっす!って言ってくれて。それで二人で立ち上げたんです。


イオ:
 それまではお二人は知り合いではなかったんですか?


yambabom:
 DODONPAは大学の僕のひとつ下の後輩で、それぞれの学科が仲良かったので、顔は見た事あったんですけど。


イオ:
 「NoDisco」という名前はどうやって決まったんでしょうか?


yambabom:
 最初は、僕が一人で(どういう名前にしようか)悩んでました。候補としては、辺境レコーズって言おうとしてたんですよ。辺境の地って言うアレで。でも漢字だし、あんまりキャッチーじゃないなって思ってたら、レオパルドンのNo Disco Cityを思い出して。






No Disco City (ablum edit) レオパルドン - YouTube





DODONPA:
 え!No Disco City参考にしてたんですか!?


yambabom:
 めっちゃ参考にしてました。


DODONPA:
 それ知らなかった!


yambabom:
 やっぱり吉幾三だろって思って。


イオ:
 ナードコアなどは聴かれてたんですか?


yambabom:
 ネットレーベルとか言い出すちょっと前からハマってて、そんなに深くじゃないですけど、レオパルドンの曲をネット上で探して聴いてました。動画から音声だけ落としたのを集めたり。


イオ:
 やっぱり茨城は田舎っていう・・・。


yambabom:
 そうですね、田舎繋がりで。吉幾三をネタにしてテクノやってるし、ディスコもねぇと。これだ!と思って。今茨城でテクノ盛り上がってないから、NoDiscoって事で・・・。


イオ:
 お二人がお会いした時に、音楽の趣味みたいな所は結構気が合ったんですか?


DODONPA:
 僕がブレイクコアが好きだって言ったら、yambabomさんが食いついてきてくれて。


yambabom:
 そうなんですよ。僕はその時、ブレイク系のテクノを結構聴いていて、Venetian Snaresとかを聴いていたんですけど、DODONPA君がブレイクコア好きなんですよって言って、今のそういうテクノ好きな人に会ったの初めてだったので。





二人のバックボーン

イオ:
 お二人共、2012年現在23歳という事で、音楽的なバックボーンを教えていただけたらと思います。


yambabom:
 僕が最初に買ったCDは、「ポケモン言えるかな」だったんですよ。「目指せポケモンマスター」に入ってるシングルで。一番最初はポケモンで、そして、中学校の時に調子こいて洋楽を聴くじゃないですか。そのまま洋楽を聴きまくってしまい、海外のパンクバンドやメロコアを聴いてて。そしてバンドを組んだんですよ。それでモテようとしたんですけど、モテなかったんで、逆切れして、モテない音楽を・・・。ギャーギャー騒ぐだけのバンドをやって。


イオ:
 パートはどこだったんですか?


yambabom:
 僕は、ギターですね。


イオ:
 モテそうなのに!


yambabom:
 それで一回モテない方に振り切って、高校を卒業したんですけど、バンドは自然に解散しちゃったんで、一人でやろうとして、チップチューン的な、既存の曲のファミコンアレンジするみたいなのを始めたんですよ。それを一人でやってた頃に、鯖缶レコーズが出してた、AMEN BEST HIT'Sってのを全然前知識なく、ニコニコ動画に勝手にアップされてたのを聴いたんですよ。














yambabom:
 でコレやばいぞと思って。初めて鯖缶というものがあるというのを知ったんですけど、その頃ネットレーベル戦争がやってた頃で、さぁ聴こうと思ったらちょうど閉まっちゃって・・・、うやむやになっちゃって、そこらへんで、サンプリングやビートを刻んでみたりというふうになって、そのあと何してたんですかね・・・、一年ぐらい、Aphex TwinとかSquarepusherを聴くようになって、で、その後マルチネとかを知って、ネットレーベルをやりたいなってなった感じです。色々抜け落ちてる気もしますが。


イオ:
 DTMは基本一人でもできますもんね・・・。DODONPAさんはどんな感じだったんでしょうか?


DODONPA:
 僕は音楽に疎いというか・・・、あまり聴く人間じゃなかったんですよ。高校は運動系の部活だったんでほぼ練習漬けの日々で終わって。で大学に入ってから色々と抑圧されていた反動からか貪るように音楽とか漫画とかとアニメとかを漁ってて、次第にテクノを聴くようになりました。ある日Venetian Snaresのクラシックをテーマにした「Rossz Csillag Alatt Szuletett」というブレイクコアの作品に出会って






Venetian Snares - Hajnal - YouTube(アルバムの中の一曲)





DODONPA:
 未だにタイトルの読み方は分からないんですが、これを聴いた時に心底「ヤバイ!」ってなってそれ以降Venetian Snaresに夢中になってましたね。その後Aphex TwinとかSquarepusherなんかを聴くようになっていた頃に、yambabomさんに出会って、ブレイクコアの話とか通じてすごい嬉しかったです。僕は映像とかwebを中心にやっていたんでDTMに関しては全くの素人だったんですが、自分でもブレイクコア作ってみたい!という衝動を抑えきれず、yambabomさんに教えてもらいながらちょこちょことやってます・・・。だから、僕のバックボーンはyambabomさんなのかも!


yambabom:
 好き勝手言ってる!いきなりVenetian Snaresにたどり着いたの?凄いな・・・。


DODONPA:
 なんか色々抜け落ちてますよね・・・。クラシックとかも聴いてたからたどり着いたのかも。とりあえずブレイクコアというジャンルに出会えて本当に良かったです。





NoDiscoからリリースしているアーティストについて

yambabom:
 CDRさんに出してもらったってのが結構でかい感じですね。で、同じ頃に出した12番の僕のEPが結構聴いてもらえて、東京のイベントとか呼んでもらえるようになったという。あと15番で、世直しEPってのを出してたんですけど、これきっかけで、世直しギグっていうブレイクコアイベントまで共同開催する事になるとは・・・。CDRさんには頭が上がらないです。


DODONPA:
 世直しEPって、yambabomさんがスランプで苦しんでいた時に、アホみたいな曲をバンバン作って一緒に出そうってなったのがきっかけなんですよね。


yambabom:
 この時はリリースが全くなくって、焦りまくったあげく、変名で出そうって話をして、これ僕とDODONPA君なんですよ。BAD香港って僕の変名で・・・。出してみたら、意外と反応があったっていう。


イオ:
 NoDiscoさんのリリースを見ていて、初めて知った方が結構多いんです。


yambabom:
 確かにネットリリースが初めてって方がかなり多いですね。


イオ:
 最近リリースされたAlbert Fishmansさん、きゃべつさんも初めて知りました、


yambabom:
 きゃべつさんは、Dとかじゃなくて、リプライでDODONPAに曲をいきなり送ってきて。ほかの人にも見えちゃうじゃん!っていう。曲聴いてみたら凄い良くて、今までどこからもリリースしてなかったのに驚きました。


イオ:
 まだ会った事は無いんですか?


DODONPA:
 そうですね。なるべくうちから出してくれた人とはお会いしたいなーって思ってるんですけども。最初の方は、僕たちの周りの友人とか、知り合いから出してもらってたんで。


yambabom:
 Albert Fishmansさんも、急に完成品のアルバムを送ってきて、出して下さい。っていう。ノイズなのかブレイクコアなのかわからない。おもしろいです。


イオ:
 今後のリリース予定は結構入ってる予定ですか?


yambabom:
 やっと詰まってきて、リリース予定のアルバムが2、3ぐらいある感じです。





漫画が載ってるネットレーベル

イオ:
 あと、レーベルのサイトに漫画が載ってるってのに最初すごく惹かれました。一話毎にすごい展開で。



私をディスコにつれてって


yambabom:
 漫画はもう、見境なく絵が描けない人にも頼んでますからね。設定がわかってない人もいるし。


DODONPA:
 そういう人もいれば、じっくりちゃんと読んで伏線を拾って次の人が描きやすいように回してくる人もいればって感じで、1話毎に描いてる人の性格が出ていいなぁって思います。


yambabom:
 最初は一話からストーリーを説明して今こうなってますってやってたんですけど、途中から面倒くさくなって、続きを描いてもらえますか?って言っていいよって言われたら、その人におまかせするって感じで。ストーリーが長くなるにつれて把握できなくなってきて、おかしいだろって展開がいっぱいあります(笑)第一話を描いてくれたうえむらさんって人が、今回イベントのフライヤーも描いてくれたんですけども、本気で漫画家を目指しているという人で。


DODONPA:
 見た目はごっついんですけど、すごくかわいい絵を描く人なんですよね。別のとこで連載しているweb漫画も面白いのでお勧めです。



目薬少女


イオ:
 22話とか、突然カラーになったりしてすごいですね。


yambabom:
 あっ。この人は、商業で漫画を描いてたらしくて、セミプロの人ですね。「へうげもの」って漫画描いてる、山田芳裕のアシスタントをやっていた人で。


DODONPA:
 そういえばアザマンも4コマ漫画を始めましたね、ブレイクコア4コマ!イオさん見ました?


イオ:
 えっ!?なんですかそれ!知らない!


DODONPA:
 ネットレーベルの漫画ブーム来てるんですかね?わたディスの更新頑張らないと・・・。


イオ:
 最初に、漫画を連載しようと思ったきっかけってあったんでしょうか?


yambabom:
 最初、音楽のリリースがあんまりできなかったんで、ヤバイと思って、みんなに音楽作ってよとは言えないけど、漫画描いてよとならいけるかなと思って。僕が美術系の学科にいて、絵が専門なんで、周りに絵なら描ける人なら結構いたんですよ。


DODONPA:
 ネットレーベル作る時に、音楽だけじゃなくて、色々広くやりたいねってのはありました。


yambabom:
 LBTも漫画やってますよね。


イオ:
 もう何も考えず衝動だけでなんとなく始めてしまいましたね。DJストームは・・・。


yambabom:
 いやウチもほぼなんとなくです(笑)





NoDiscoの方向性

イオ:
 これからの方向性というか、目指している方向はありますか?現在ブレイクコア方面のリリースがかなり多いと思うんですが。


yambabom:
 うちから出てるのは特殊な方が多いですね・・・。変な方のブレイクコアというか。


DODONPA:
 ポエムコアとかもありますしね。最初デモが来た時は僕もyambabomさんも驚きましたよ。すごく面白いんだけど他のレーベルでは少し扱いが難しいというと失礼ですが、一風変わった色の人が多いかもですね。方向性としては僕は全然それで構わないと思っているんですけど。


yambabom:
 レーベルの色がもっと濃くなっていったらいいなって思いますね。あとTシャツ作りたいですね。Tシャツ作りたいなーTシャツ作りたい・・・。


DODONPA:
 Tシャツ作りたい!というか普通に自分のが欲しい・・・。あとTシャツ作って何枚か優しい方が買ってくれて、年間のサーバー代ぐらいになればいいなぁと思ってます。ただそれってとても大事なことで、僕は何よりも続けていく事が大事だと思っていて、そのためには儲けるまではいかないですけど、少なくてもいいから活動資金が生まれる仕組みをちゃんと作ったほうがいいかなーと。


イオ:
 ネットレーベルだと、音源でのお金のやりとりが発生しないから、確かにそうですね。イベントやる時のハコ代や交通費も出さないといけないし・・・。





レーベルのアートワーク

イオ:
 アートワークも毎回特徴的ですが、ジャケットは、毎回アーティストさんに提出してもらっているんですか?


yambabom:
 基本的に送ってもらうんですが、たまに作ってもらえますか?っていう時があって、その時は頑張るみたいな。最近作ったのはきゃべつさんですね。きゃべつさんは音源以外何もなかったので。


DODONPA:
 あのジャケはyambabomさんが僕の手をトレスして2人であーでもないこーでもない言いながら作ってました。きゃべつさんには気に入ってもらえたようなのでホッとしてます。NoDiscoの割には意外とおしゃれ感出てるような気がしてて気に入ってます。


イオ:
 この23番のBOOLさんのジャケットなんかはすごい気合が入ってますね。


DODONPA:
 BOOLさんは美大卒で、絵を描いていらっしゃった方なので自分で描いて送ってきてくれましたね。めっちゃうまいです。





NoDiscoオススメの一曲!

イオ:
 NoDiscoを初めて聴く人に、これは聴いて欲しい!って音源はありますか?


DODONPA:
 これは聴いて損はない!ってのはおそらく3番の、「paper works / ooooiie」ですね。実はこのリリースは先程話にもあった音楽家の大友良英さんに頼んで作っていただいた曲なんです。あんまり言うと色々なところから怒られちゃうかもしれないんですけど・・・。NoDiscoが出来たばかりの駆け出しの頃に大友さんから頂いた作品なんで僕らにとって思い入れもありますし、ぜひ皆さんに聴いてもらいたいです。



paper works / ooooiie[ndr-003]


yambabom:
 ネットレーベルには珍しい、ガチのプロの作品がこんな所にあるという。


DODONPA:
 ほかにプッシュしたいのは、さっきから話題に上がってますが26番のきゃべつさんですかね。良い曲ばっかり作ってるし才能がある方なのでもっと注目されていいと思っています。Rephlexとか好きな人はぜひ聴いてもらいたい。



神経膨張-きゃべつ[ndr-026]


DODONPA:
 まぁ全部プッシュしたいのは山々なんですが、個人的にはyambabomのアルバムを辿っていくと成長の過程がわかって面白いかな。どんどん進化してるなーって思う。


yambabom:
 基本僕のリリースは、NoDiscoでしかやってなくて。リミックスなどはやるんですけど、EPはここでしか出してないので。最初は早いチップチューンっぽいのをやってたんですけど、2枚目でskweee的なBPM遅い曲やったらウケて、今もその流れでやってますね。



yambaom.EP[ndr-001]

toy on the desktop[ndr-012]

BOMTRAX[ndr-021]




「イッキ」開催に向けて!

イオ:
 今度のイベントにはどういう人に来て欲しいですか?


DODONPA:
 地元の人でテクノとか音楽に興味ある人は是非足を運んで頂きたいです!


yambabom:
 出演者だけで結構いるんですけど、月虹舎がパンパンになるぐらい来たらいいなぁってのが目標ですね。


イオ:
 遊びに行きますよ!新しい人材が地元から発掘できたらいいですね。


DODONPA:
 そうですね。地元だと今後は水戸ばかりでなくもう少し活動範囲を広げていきたいなーとは思ってます。県南の方とか・・・、筑波大学とか面白い人いそうな気がしますね。


イオ:
 Enjo-Gさんも、元は水戸でVJしていて、その後スマイルハンターズで、その後現在は汚声の人という・・・。


yambabom&DODONPA:
 え!そうなんですか!先輩だったんだ。日立はナードコアの比率が高いんじゃないですか!ナードコアの町、日立・・・。



〜ここから地元のかみね動物園などの地元トークが少し続きます〜




好きなジブリ作品

イオ:
 では恒例というか、インタビューしてる人に意味なく聞く質問なんですが、ジブリシリーズで好きな作品とシーンってありますでしょうか?


yambabom:
 ジブリですか!?


イオ:
 いや、ジブリじゃなくてもいいんです!毎回なんとなく聞いてるだけなんで・・・。


yambabom:
 僕はラピュタですね。40秒で支度しな!の支度したあと、変な飛行機で飛んでいく所がいいですね。


DODONPA:
 僕は幼稚園ぐらいの時となりのトトロをテープが擦り切れるほど見てましたね。風邪ひいて寝込んでる時はとなりのトトロ。あと最近の作品だとコクリコ坂は映画館に見に行きました。


イオ:
 コクリコ坂、見ましたよ!


DODONPA:
 でもあんまり内容は覚えてないですね・・・、みんなシャキシャキしててよいねって感じで。ジブリ全般でごはん食べてるところは好きです。お腹すきます。





最後に

イオ:
 では最後になにか一言ありましたら!


yambabom:
 イッキ来てね、遊びに来て下さい!


DODONPA:
 同じくイッキで一緒に遊びましょうっていうのと、そうですね・・・、イオさんと飲みたいなと!


イオ:
 是非是非飲みましょう!かみね動物園オフ会とか・・・。


yambabom:
 じゃあ次は動物園で是非!





水戸まで是非!

ネットレーベルという響きも珍しくなくなってきた2012年。ネットを介在しつつも、地元をレペゼンするネットレーベルというあり方もこれからは楽しいのではないのだろうか。
ちなみに水戸までは東京駅から高速バスで片道約2時間、2,080円と、箱根まで行くぐらいの感じでちょっとした観光がてら遊びに来られる距離である。
興味がある方は音源を聴いて是非「イッキ」にいらして頂ければと思う。ビート・ゴーズ・オン。






posted by DJイオ at 13:47| Comment(0) | 第1回〜第25回
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